ポイント
アイデア次第で様々な業務をホームページに肩代わりさせられる。
前回に引き続き、他社が自社ホームページをどう活用しているのかをいくつか紹介していきたいと思います。前回は納期案内業務をホームページで行うという活用例でしたが、他にも様々な業務をホームページに肩代わりさせることができます。
活用例⑥ 顧客自ら見積作成
リフォーム施工会社のK様は数年前より集客の為にホームページの活用を進められており、最近では安定してホームページ経由で施工に関する問合せや依頼を頂けるようになってきました。ただ、問い合わせの中には「とりあえず費用感を知りたい」というものも多く、見積作成は社長しかできなかった為、対応に追われる日々が続いており、嬉しい悲鳴ではありつつも、なんとかしたいとお考えでした。
そこでK様はお客様自身がホームページから見積作成できるツールを準備することにしました。
まずはK社社長が行っている見積作成方法を整理し、それを元にツールを開発し、ホームページに公開しました。すると、狙い通りお客様自身がツールを使って見積を作成するようになり、K様の業務負担は軽減されました。また、これまでは「気にはなっているが電話で問い合わせるほどではない」という方も、ホームページ上で自由に見積を作成できるなら、と試してくれるようで、結果的に問い合わせ数が増えました。当然、問い合わせをくれる方は費用感を理解した上で連絡を下さる為、商談の成約率も8割を超えていました。
また、この見積ツールを準備することで思わぬメリットが生まれました。それは、社長以外のスタッフも見積を作れるようになったことです。ホームページで見積作成できるようになったとはいえ、電話での問い合わせを好まれる方はいます。そうした方の対応も、見積作成ツールを用いれば社長以外のスタッフでも行える為、社長が実務から離れるキッカケとなりました。
本筋とはそれますが、社長自身が実務を行ってきた会社の場合、どうしても業務の引継が進まず、いつまでたっても社長が現場から離れられないということはよくあります。こういった社長とお話していると「自分のやっていることは難しいので、スタッフには任せられない」という話をよく聞くのですが、よくよく聞いてみると、大体が引継を試したことありません。
確かに全ての業務をスタッフに引き継げないまでも、改めて見返してみると、社長自身でやる必要のない業務も必ずあります。とは言いつつ、何かキッカケでもないと自身の業務を見直すようなことはしませんので、こういった「ホームページで何かできないか?」と思い立った時に、自身を振り返ってみるのも良いかもしれません。
社長が現場意識を高く持つこと自体は素晴らしいのですが、いつまでも実務にばかり目を向けていると会社としての成長の機会を逃してしまうこともありますので。